ウイングチャーを納品しました。

先日のウイングチェアーに生地を貼っていただいてようやく完成しました。
座面にはコイルバネ、背中にはSバネが入っていてしっかりと作ってあります。
大きさは、お客様の身長に合わせてやや大きめなサイズです。

生地はサンダーソンというイギリスの会社の生地でお客様からの指定でした。
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横から見たところです。wingchair2.jpg
ウイングのところが曲面で外側に反っています。
生地は優雅ですが形が堂々としていて、座る方を引き立ててくれると思います。

椅子って、お洋服と同じように有る意味人が身にまとう感覚が有ります。
座る人がどんなふうに見えるか・・・。そこに椅子が持つ独特の意味が有ります。
例えばダイニングテーブルに6脚椅子が並んでいたとして、1脚は肘掛けが付いていて、他には無いとすると、その1脚に座るのはその家の頭や年長者などです。椅子にはそんなふうに敬意を示す役割も有ります。
王様と王女様が並んで座る椅子・・・決して同じでは無いですよね。
どちらが上ということでは無くて、役割とかそういう違いみたいな物を表すと思います。
『椅子を賭ける』という時の椅子はまさに地位とかポジションを表します。

勿論そこまででなくても、見かけ倒しでは無いきちんと作られた椅子に座ると安心感や休息が得られます。
身を委ねるわけですから、頼りになる椅子でないといけませんよね。
余談ですが、ラーメン屋さんなんかにはあまり座り心地の良い椅子を置いてはいけません。(聞いた話ですが)
なぜなら回転が悪くなるから・・・だそうです。

このウイングチェアーは大きな椅子ですが、優雅さを出すために足は割と細めに作ってあります。
当然ですがウールナットは堅木なので強度は心配有りません。
でもそれだけでなく、座る方が美しく見えること。この椅子が有ることでお部屋に暖かさが加わること。
それが私たちの願いです。
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