子供の頃に一度母に連れられてバレー教室を覗いた事が有りました。
今でも覚えているくらいなので、よほど印象深かったのでしょう。
でも、結局バレーを習う機会は有りませんでした。
でも、一度だけ舞台を見に行った事があります。それから、映画の中では、確か『赤い靴』などの作品で見たり、それから、『ホワイトナイツ』の男性バレリーナ・・・。すごかったなあ。
先日、ホームページを見た男性の方からお電話をいただきました。
『赤い家具が欲しいのですが〜ホームページに有る赤い家具を見る事はできますか?』という内容でした。
男性だったので、赤い家具??というのがどうも不思議で、お会いするまでいろいろ想像をめぐらせていました。
埼玉からわざわざやって来て頂いたご夫妻は、実は今までに一度もお会いした事の無いタイプの・・・不思議な雰囲気でした。
私達と同じ位の年齢に見えるのですが、オクターブ高い感じというかリアクションが大きくて、しかも奥様は少女の様な立ち姿。
初めてお会いしたのになぜか緊張せず、むしろ引き込まれる感じでひとしきりお店で家具のお話をしてから、赤い家具を納品しているお客様の所へお連れしました。
その時も、車の中で、いったいどういう方達なんだろうといぶかる事しきりで・・・。
そして、納品先のお宅へおじゃました時、ご夫妻の視線が一枚の絵に止まりました。
それは、少女達がバレーの練習をしている絵だったのです。
『こんなこと、自分たちからは言いませんが、実は私達バレーリーナをしています。この絵を飾っていらっしゃるのはもしかしたら、バレーをなさるのですか?』
とおっしゃったので、私と俊一さんとそれからお家の方はびっくり+納得でした!!!
そうだったんですね。きっと、どこか、宙に浮いている感じがしたのは、舞台で過ごす時間が多く、その間空中へ舞っているからなんですね。
男性にリフトされるというのは、いったいどういう気持ちなんでしょう。女性を持ち上げる時の気持ちは?ご夫婦で長い年月舞台でお仕事をされてこられたんですね。
ご依頼いただいた赤い家具はただ今製作中です。まだ実物はお見せできませんが、書棚とマガジンラックです。他に鏡も。ルビーレッドという色で塗装します。
バレリーナの方のお部屋の家具という事でいつもより少しエレガントを意識してデザインしました。
家具を通して貴重な出会いが有り、その出会いを通して全く知らない世界を垣間みる事ができるのも、本当に楽しいです。