なんというジャンルかなあ?

今から制作する家具の図面が出来上がりました。
何度かのお客様との打ち合せで図面の様な形に落ち着きました。
これは面白い。
クラシックな要素は結構入ってるんですが、ユニークなお客様の個性が反映されています。
インテリアって、つまりはそこに住んでいる人の個性を反映させているって言う事は有りますよね。
特にオーダーで制作する家具は自由度が高いのでそれが大きいと思います。
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今回の素材はバーズアイメープルの突き板仕様。バーズアイメープルは鳥の目のような独特な模様の木です。
お客様のお家がご主人の手作りということで、無垢の木が多いので敢えて突き板でフラットに作ってみようと言う事になりました。飾りにこれも模様が美しいウオールナットのバアル(こぶの部分)を埋木します。
表面がフラットなので色や模様で飾ります。それから、サイドのアールもニュアンスを持たせてくれると思います。
食器棚なので収納力も考えました。
中には内ポケット。冷蔵庫みたいに扉に収納できる棚が付きます。

下は以前制作したバーズアイメープルの収納家具です。
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ちなみにですが、突き板というと日本ではなかなか評価が上がりません。
しかし外国では突き板ワークは評価が高いです。
日本でも良く知られている所ではスイスのオルゴール等が有ります。
しかし、技術もさることながらデザイン性も問われます。だから面白いです。
日本では無垢材の家具に比べて突き板を使った家具は評価が低いです。でも合板と言ってもいろいろで、構造用の建築に使う合板と家具に使う時の合板とごっちゃになっている気がします。家具に使う合板は表面に薄い突き板を貼ります。その際、無垢ではとても高級すぎて使えない珍しい木を使ったりします。お客様から注文が有ると突き板屋さんから突き板を買い芯材に貼ってもらいます。特にバーズアイメープルは貴重な木です。芯に成る材は時には無垢を使いますが、この場合は小さい物でないといけません。というのも無垢は伸び縮みするからです。なので大抵は合板を使います。そこへ珍しい木から桂剥きにした(突き板の突くはここからきています。)突き板を貼ります。

どちらが良いという事では無く、どちらにも用途が有ります。でも日本ではこの突き板ワークに対する評価が低いかなあと感じるのでちょっと書いてみました。例えば外車のインパネ等には本物の突き板が使われていますよね。自然が作り出す木の模様。それを大事に使う工夫でも有ります。

うん。出来上がりが非常に楽しみ。

おまけ。
今日のポール。
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長野は今朝は寒かったので暖炉に火を入れて暖まりましたよ。